20060707-9秋田駒ケ岳(男岳)から乳頭山縦走山行記

いまさらですが、記録詳細がまとまりました。

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やっぱり、ヒナザクラですかね~、今回の主役は・・・。
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H18.7.7-9…梅雨明け直前、お花満開の秋田駒ヶ岳から笊森山・千沼が原、乳頭山、避難小屋二泊滋養保養の陸奥花山行。
一般的には一日縦走の人気コース。ヘナチョコテントミータカは三日かける。

H18.7.9、
特別の三連休・・・。天気予報の良さそうな所探し、秋田入り。昨年の思い出も好印象、ムーミン谷の最盛期のチングルマに期待して、迷わず、秋田駒ケ岳八合目から乳頭山縦走で赤線引きも兼ね決行。

前夜発、交代運転、仮眠一時間。雫石で朝食、元気良く、霧雨の仙北市(田沢湖町)田沢湖分岐のデイリーストアでコピー取り。向かった登山口、バス乗り場の田沢湖高原温泉・アルパこまくさ前駐車場。

とても山行日和に思えない霧雨の濃霧・平日でも、続々ハイカー・観光客・登山者が増えてくる。入浴・お土産・食事、と、設備も整った「コマクサ」にてバスの時間待ち、十数分。
仙北バスに乗り付け、急カーブ急傾斜の車道で八合目へ入場。初心者の頃、早池峰とセットの日帰りでマイカーで乗りつけた八合目の駐車場の記憶もすっかり吹き飛び、先着の登山者で大賑わいの休憩所・施設にて、大荷物の登山者数をチェックしつつ、態勢を整え直す。濃い霧と霧雨で展望もなし。

AM8:50標高1300m発。どう歩いても、阿弥陀池の避難小屋1520m泊には充分な時間。一応、本日の予定は小屋に大荷持を置き、軽装でムーミン谷(チングルマ)と大焼走り(コマクサ)散策というお気楽なプランなので、気持ちに余裕がある。
温室みかんとバナナと焼き豚とウインナー肉詰め、大荷物でも元気に歩く気になる。天気はガスが濃く、渡る風涼しく、歩き始めに紅白ハクサンチドリを見つけ、標高1000m北東北の山の中、実感する。

相変わらずミルキーな景色、それでも大賑わいの山・登山道は登ってくる人並みの絶え間なく、登り大集団の通過待ちで、スズコ探し兼休憩の待ち時間が多くなる。
硫黄臭漂う火口壁眺めがなくやや残念、火山地帯で水はけが良く、花も多く整備された階段登り。終わりかけのミネザクラ盛りのベニバナイチゴ・ガクウラジロヨウラク・コミヤマハンショウヅル・ゴゼンタチバナ、ハクサンチドリが点在。ズダヤクシュ・マイヅルソウ・ツマトリソウ。

登山道は擬木・木道・土嚢、意外と道の整備が行き届き、歩き易い。高度を上げるごとに吹き付ける風も強く、常人ならぬ月山修験道並み、ハイキングのイメージには程遠い霧雨吹きすさぶ道中に変わる。

緑の草原。最高峰女目岳の山裾を反時計回りに巻きながら、ゆるやかに高度を上げていく。晴れていれば・・・田沢湖が見下ろせるようになると、阿弥陀池の西端に到着・・するらしい。余りにも風が強く悪天候、イソツツジやミヤマダイコンソウ・オノエラン・マルバシモツケ・ハクサンシャクナゲを愛でるのが精一杯。

一時間の強風の霧雨歩行ですっかり萎れ、木道交差点の阿弥陀池の西端から、小屋入りが最大の楽しみと変わり、小屋へ直行。天気がよければ、周囲を秋田駒の山々に囲まれた山上の別天地。風、ますます強く、木道を歩いていると、大荷物でも風に押され滑りそうになる・・・。滑り止めの無い幅広い緩い傾斜の通過に神経を使う。豊富な水面に落ちたくない。

小屋に直行、木道で見事に一回滑る。大ザックのおかげで、尾骨骨折にならず。入山者で賑わうはずの小屋周辺も意外と静かなもので、強風の霧雨に大きな小屋とトイレが同等の大きさで二棟浮かび上がる。施設管理の関係者の姿も見える。いくら観光地とは言え、完璧な素晴らしいトイレにて「南八幡平を美しくする会」の維持・努力には頭が下がる。

AM10:15阿弥陀池小屋入り、びしょぬれの石の床の一階は休憩の人でベンチも満員。靴を脱ぎ、二階へ上がる。手前の角地に陣地広げ、ラーメン休憩。
風景写真なぞ撮れない暴風雨、こりゃ、早々に小屋沈殿を決め込む。長距離ドライブ疲れと睡眠不足の補充の為、休息睡眠。楽しみのムーミン谷も、コマクサ名所へも、出歩けず。その間に休憩・宿泊者増え、この悪天候でも、頑張って男岳・女目岳・横岳を廻るハイカー団体様の元気のよさに恐れ入る。

時間が有り余るので、昼寝後、暫く付近の散策。立派な湧き水と大きな小岩井の銀の柄杓・排水溝も網目つきステン蓋付の素敵な水場。柄杓は焼石のものより二倍は大きい!風が弱く濃霧なので横岳分岐に続く雪渓付近へも花見物。
昨年よりも残雪多く、エゾツツジ(蕾)・チングルマ(花終わり)・オオバキスミレ・キバナノコマノツメ・ヒナザクラ・イワカガミ・ムシトリスミレ・ミヤマキンバイ・ホソバイワベンケイ・ミヤマダイコン。シラネアオイの花なし。明日の行程に期待をかけ、小屋へ戻る。

H18.7.8
二日目、風一つなく、台風一過のような未明からの好天。素晴らしい夜明けの空が広がる。岩手山のシルエット付きの朝焼け。AM3:00の起床、朝食・荷持のまとめも忙しくも、嬉々として写真撮影。隣の夫婦は軽装で夜明けの景色を外で撮影に出かけている。この夫婦こそがホントの山岳カメラマンらしい行動である。テントミータカは、ヘナチョコなので見習わなくてはいけない。

今日の行程は、ピークハント~縦走~花と湿原・展望を楽しみ、次の避難小屋へ移動。既に、本日の日帰り客が小屋着、休憩の賑わい。AM4:55発、今日は最高の好天。小屋外の木道の踊り場付近にまとめ、空身で、最高峰女目岳への登頂。整備された登山道、植生復元のムシロ多し。エゾツツジ・ダイコンソウ・イワカガミ・チンクルマと花の観賞も愉しい。

AM5:15無人の女目岳山頂1639m、祠・お賽銭多し。上空の雲が気にかかるも展望もよく(ああ、こうなっていたのね・・・)、森吉・岩手・八幡平も見えるがゆっくりも出来ず、先も長いので、直ぐ下山。昨日の悪天で足止めを食らった(八合目泊)入山者も続々と姿を見せ、早朝とは思えない賑やかさ。

AM5:40小屋前、荷物引き上げ、周回コース男岳へ向かう。
麓の避難小屋泊の登山者がぞくぞく登ってくる。・・・やはり、晴れはいい。
ムシトリスミレを見つけつつ池の南畔を通る。湖畔のチングルマやミヤマキンバイは風雨で早く花が散り去ってしまった様子。池西端から男岳への稜線へ短い火山岩稜帯の登り。

ヒナザクラが点在、稜線合流点まで登れば、後は雲上漫歩。光る水面に登山者の影が、なかなかいい景色。整備された岩場の急坂から、たどり着いた男岳分岐の稜線鞍部に荷物おき、空身で男岳往復。コバイケイ・キスゲはまだまだ若芽。草地の窪みに、独特のハマナス色の群生確認。ここならではのエゾツツジの花。日当たりの良い稜線、ミヤマダイコンソウ・ミヤマハンショウヅルが満開。エゾツツジも咲き始め。花の撮影忙しい。

AM6:15、数人先着休憩の男岳山頂1623m。神社祠道標が林立する山頂1623mにて、休憩。大きな山座同定物。南西方面に遮るものが無く、その展望は女目岳に負けない。特に眼下に広がる田沢湖は圧巻。暫く男岳から田沢湖を見下ろす。雲海の中から見える和賀岳が近い。山頂付近のお花畑もエゾツツジ・石楠花とダイコンソウが満開。登山道に人影多し。

男岳発。稜線合流点までいったん戻り、今度は稜線をそのまま直進、横岳を目指す。
横岳への岩場は、なかなかの岩稜で、手を使う部分も結構ある。オコジョさんが(数年ぶりの再会)・・・。岩場のトラバースが意外と苦手なオコジョを見て、乳頭山への縦走開始!。(いやその、普通の一日ハイキングコースなんですけどね・・・汗)。

ラブリーな小岳とムーミン谷も行きたいが時間切れ、今回は俯瞰するだけ、無念を慰めるように和賀岳が浮かぶ。

横岳山頂1583m。これからたどる縦走路が一望でき、期待が高まる。眼下に阿弥陀池・残雪・小屋が見える。縦走路はヨツバシオガマが彩りを添える。ハイマツ混じる潅木帯にはハクサンシャクナゲ・マルバシモツケ・ミヤマハンショウヅル・イソツツジ。焼森へ行く途中にて、ロープの奥にコマクサ(踏み込む足跡多数あり、酷いな~)。その名の通り草木1本生えぬ砂礫のピーク。ここも展望が良い。乳頭山が遠くに見える。ザラザラの真っ黒な火山灰の道。

AM7:30大きな道標が「焼森」。コマクサが黒砂にピンクの花とパステルグリーンの葉を浮かぶ。ここでも踏み込んだ足跡が残り、ストックの先で消せるものは消し、コマクサが可哀想でため息が出てくる。立派な杭とロープの火山灰の台地。草地にコケモモ・オノエラン咲く。

AM10:15、残雪豊富な秋田駒を眺め、しばし休憩。渡る風が涼しく、歩き易い。早くも下山の人と交差、道幅狭くトンネル状に掘られているところもあり、人通りの多い事を物語る。登山道を飾るヨツバシオガマと同行。

この先湯森~笊ヶ森までずっと平坦で展望のきく縦走路が続くのだからこたえられない。ときどき立ち止まっては秋田駒を振り返る。バスや賑わうハイカーの姿。

AM9:10ハイカーで賑わう、湯森山山頂。背後にはいつの間にか秋田駒が雄大な姿を見せている。早めの昼食、さすがにお腹が空いた。ここから縦走路は火山灰の砂礫の掘られた道、一気に高度を下げ、すぐにゆるやかな草原の中を進むようになる。正しい這った姿のハイマツと展望。陽射しが暑く、汗タラタラ。
展望の草原地、尾根が近い。イソツツジ・ハクサンシャクナゲ満開・見やるハイマツとミネヤナギ白い綿毛、南限地の花を見ると元気も出て、パンの行動食、タオルほっかぶり。

下った鞍部には小さな湿原があり、木道が敷かれている。熊見平と言うらしい。ハクサンチドリや湿原三箇所通過。小湿原のワタスゲはまだ花、一部ヒメシャクナゲあり、なおも気持ちの良い草原をゆるやかに登る。振り返れば秋田駒が岳がますます遠くに・・・。

AM9:50日本庭園風「宿岩」通過。ハクサンチドリやムシトリスミレ、笹とハイマツ・東北の高原めぐりの緩やかな道。不意に残雪が出てきたりスズコ(タケノコ)もまだ良い所もあり、熊鈴を鳴らして歩く。

笊森山への長く緩やかな登り。ヨツバシオガマ絶好調。イソツツジと這松・ミネカエデの原の奥に秋田駒が岳。もしかしたら、生えそうだなと思っていたら、ありました。ミヤマウスユキソウ。

AM11:00ようやくたどり着いた笊森山山頂。これで、裏岩手曲崎山経由秋田駒まで繋がりました(赤線~)。秋田駒が岳が遠くに浮かぶ。ようやく乳頭山を見下ろす、そして眼下に光る千沼が原の池塘群。
楽しい寄り道、千沼が原の入り口まで遊びに行く(しげぞうさん、お待たせ)。大きな雪渓を下り雪渓で埋もれかけた水場の脇のヒナザクラやミツバオウレンを愛でる。木道が現れると待望の千沼ヶ原は近い。

AM11:30-12:30千沼が原の入り口広場着。あと半月でワタスゲ・キスゲ、ヨツバシオガマが咲きます(今はヒナザクラランド)。新しい木道ができている。 さすがに東北で最高の湿原と言われるだけの景観。ヒナザクラ満開の千沼が原で昼食。今年もやります。お山でカップヌードル(今回はシーフードヌードル)。

履き潰し中の冬季用登山靴もいよいよ、靴底先端剥がれ。今回の山行で終焉。この絶景を冥土の土産に、成仏しておくれ・・・。ヒナザクラを捧げよう。下山まで、靴底が崩壊しないよう気をつけ、名残惜しい千沼ヶ原を後に乳頭山へ向かう。

団体が木道を塞ぐ形で、昼食休憩の為、暫しテントミータカ隊、「たかこ生き別れ」。笊森山の山腹を廻り込み、今夜の宿泊に備え水6リットル補給。

縦走路へ戻る。またしてものびやかな稜線が広がる。マルバシモツケが盛り、本番の花が準備中。意外と綺麗なミネウスユキソウの花、開き始め。気の早いハクサンシャジン・キスゲ。もう、足はヘロヘロ。年追う毎に体力不足がたたり、出来れば乳頭山山頂はパスして、早く田代岱避難小屋で休みたい。

山頂肩の滝の上温泉への分岐点にてデポザックと留守番の高年ハイカー団体様の方と会話。今日一日で駒ケ岳八合目から乳頭山山頂~滝の上温泉へ下る中高年ハイカー団体様の元気な様子を、目の当たりにして、頭が下がる。

PM1:45-2:00賑わう乳頭山山頂1478mは通過、先の肩のベンチでゆっくり休憩(馴染みのテントばでした)。マウンテンテーブル大白森を眺め、避難小屋も見える田代岱湿原へ向かう。田代岱湿原方面からの軽装の登山者二名と交差。下降途中、見事なムシトリスミレ群生。この間にも、どんどん日帰りの下山者に追い越される。もう本日の課題は終えたし、水もたっぷりあるし、焦る必要もなし。

田代岱へ続く緑豊かな整備された階段プロムナードへと下っていく。ジグザグ道も、あっという間に谷底へ下る。日帰りハイカーの交差多し。だんだん蚊が増えてきてこれは堪らない。

PM3:10標高1280m、田代岱避難小屋前からの展望(ミツガシワ咲き始めの池と乳頭山)良し。シロバナハクサンチドリ・普通のハクサンチドリ・イワカガミ・オノエラン・アカモノ、花も綺麗。ようやく、ここで、ホシガラスの乾いた鳴声を耳にする。

※、ここから一時間半の下降で秘湯・乳頭温泉郷、そちらで泊る事をお薦め。この小屋は水場も枯れる時があるので、篤志家や緊急避難用と考えたほうが宜しい。

静かな無人の小屋と思い入場すると、一階の休憩用土間の広いベンチに大ザック2個。登山靴二足の梯子を登れば、毛布も有る広い二階の一番採光の良いスペースに先着の夫婦連れ住人が食事中。挨拶を交わす

小屋付近、凶暴な蚊が沢山飛び交い(たぶん、ボウフラの池なんだろう・・・)、室内でも、蚊の襲撃止まず、蚊取り線香が必須。(小屋内で虫除け剤を使うとは予期せなんだ・・・)。蚊がいなければのんびり冬季出入り口の扉を開き景色を堪能できるが、これでは、蒸し暑くても窓を開る気がしない。下山のハイカーの物音が時々聞こえる。

食材豊富に炊事、夕方、隣の夫婦、撮影にお出かけ。一階の山頂ピストン二人組も戻ってきた様子。小屋の水場往復数十分かかっても、水が取れた様子。就寝前に、とうとう、蚊かブヨに刺され、まぶたがぶっくり膨れ「お岩さん」。

H18.7.9
三連休最終日、今日は短時間の下山なので、のんびり起床。外は曇り空ながら明るく、行く気になれば、散策も可能。でも、疲れも溜まっているので、素直に乳頭温泉に下山。小屋前で記念撮影、AM5:30発。
薄日の曇り空の朝。湿原の花、イワイチョウ・イワカガミ・チングルマ・ミツガシワ・ヒナザクラが最後のお見送り。蚊に刺されお岩さん・靴底も剥がれ、ボロボロの下山。気持ちの良いブナ林・登山道(ギンリョウソウ咲く)。ナメクジやカタツムリ多し。

AM6:30標高900m孫六温泉、車道に出る。

AM6:56標高700m大釜温泉の暖かいご配慮、無料の足湯(珍しい個別桶形)。(靴擦れ・水虫に良さそう・・)。朝一バス時刻(AM7:50)には早く、元気もあり、歩き足りない。「アルパこまくさ」駐車場に車を取りに5.8キロ車道歩きをつける麓歩き。

一日、下道の長距離ドライブ。途中、山形・尾花沢蕎麦・「たか橋」ゲソ天麩羅とざる蕎麦の美味しいこと。福島県内インターから高速、帰宅。
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この記事へのコメント

mikko
2006年07月21日 00:09
テントミータカさんはじめまして!
岩手県出身のダンナを持つmikkoと申します。
秋田駒にオコジョがいるとは思いませんでした。
ダンナも見た事が無いと申しております。
出会えただけでもすごいのに、
すばしっこいオコジョの撮影に成功するとは・・・
すごすぎます!うらやましいですう!
これからもレポ楽しみにしています。
2006年07月22日 14:21
mikko様、こちらこそ初めまして。私も秋田駒にオコジョがいるとは知りませんでした。暫く(30秒位)目前でちょろちょろと往来してました。昔のフィルムカメラと違って、今はデジカメなので、シャッターチャンスは増えましたよね。7/20の早池峰山でもオコジョがいたそうで(ざんねんながら私は見ていませんが)。秋田駒は簡単ですが奥が深いので、mikko様も旦那さんとぜひ(好天の時)歩いてみて下さい。