H18.7.21隠れた花の名山、岩手山(焼走りコース往復)

H18.7.21-22…平日お花見の東北の山。二日目、霧雨で修行の岩手山山頂。水滴イワブクロとコマクサ他、花を堪能。撮影三昧山行。

翌年2007(H19)同時期の山行記録はコチラ

H18.7.21
前日の早池峰山から移動。標高575m焼走登山口にて仮眠七時間。これからの天気下降が信じられない星空。朝日を浴び荒涼たる火山の風貌、ますます赤くスカッと岩手山全容が望める。
画像

お湯を沸かしカップ麺の朝食、登山準備中にも、山は秋田側からの雲に隠れ、付近は霧に包まれる。なるほど、この様子では、午後は間違いなく雨。苦手な速攻の往復ピストンで行かなくては。

駐車場は車数台と閑散としたもの。平日らしい人気の少なさ。と数台の車が動き、家族連れの旦那さんから今日の天気の様子を問われ、「間違いなく下り坂、午後は雨」ご神託を下す。熊鈴は置いておく。

AM5:20発。一昨年は初秋、網張りからの往復、定番の山と思っていた。が、前回の焼走り往復コースは6年以上前(規制解除の初年度)、あまりのコマクサの見事さに感激して以来。懐かしくもある立派な登山口の届けに記入提出。最近のブログの方々の記録を思い起こしつつ、花に期待を込め、張り切って入山。
画像


岩手山の山容そのままの、歩き始めは緩やかな散策気分、水はけも良い登山道。脇の「焼走り」の景色は帰路のお楽しみに、先を急ぐ。ギンリョウソウ・ハクサンチドリ・ハクサンシャクナゲやサラシナショウマが登山道を飾り退屈せず歩ける。大きくて赤いアワモタシ一本。

                          ハクサンシャクナゲ
画像

                          サラシナショウマ
画像

先行の単独中高年氏の鈴音・ヨタカの鳴声。木の杭の階段、前回の小屋泊の大装備でマメに休憩を取った地点が懐かしくも先を急ぐ。
ようやく山登りらしく坂にかかり、足の調子が出る。昨日の疲れもなく、快調、途中お腹がすき、朝食の食べ直し。持参のバナナが美味しい。

AM8:00-8:20標高1400m、展望台からいよいよ巷で話題のコマクサ大群落。雲の切れ間、下方に登山口・焼走りの景色を俯瞰する。不届き者の踏み跡を見るのも嫌だが、最盛期を過ぎたとはいえ、さすがの見事なコマクサ群落、ロープで仕切られ歩きにくい火山灰の登山道沿いにコマクサ鑑賞しながらのゆっくり進む。イワブクロ・ミヤマハンショウヅル・ミネヤナギ。
画像


このコースは初めてという先行の単独中高年氏(仙台)と合流。氏も、噂にたがわずの見事な景色に感嘆している。7月上旬ならハクサンチドリとの競演もあるが、さすがにチドリは終わりかけ。自宅へ電話を入れ、安否の確認。

数十分のコマクサめぐり、飽きるほどの群生を堪能し、再び樹林帯入り。

「上坊」分岐通過。ギンリョウソウ・ミヤマハンショウヅル。
                        ミヤマハンショウヅル
画像

                        ギンリョウソウ
画像

登山道をミヤマカラマツの白い花が飾り、「ツルハシ」の急坂も日帰り軽装で足が良く出る。後続の女性単独者と挨拶。登山道のことを聞かれ、二・三ルートの解説・アドバイス。先行してもらう。
画像


シラネアオイとサンカヨウのポイントに花が残り、ベニバナイチゴ・ヤマオダマキも咲き、花山の岩手山を実感。先行の仙台氏と女性の話し声が聞こえるから小屋も近いことだろう。平笠不動小屋付近も花が多い。
                      ヤマオダマキ
画像
        

ここからハイマツも混じり、霧雨強く、小屋で休憩・着替えとする。

AM9:10-9:30平笠不動小屋1780m、上がり縁の階段で先の女性が休憩している。「中に入りませんか?」「いえ、さっきまで休んでいたのでもう出ます」との事。

今回の楽しみ、「平笠不動避難小屋」の偵察。頑丈な扉を開く、中に入ると、仙台氏が休憩中。話せば、先の女性は九州からの遠征組とのこと、さすが百名山。こじんまりと整理された綺麗な小屋内。ここで休憩、雨具を着る。

泊りなら上部の荒れた天気に、「岩手山修行」をするつもりもなく、ここでのんびり停滞だが、軽装なので疲れもなく、コンロもないし、山頂へ行くしかない。ここまでの花も綺麗で、この先の山頂部の花の様子も権現様も見てみたい。

たまにはいいか「岩手山修行」。記憶に残ること間違いなし。

仙台氏先行。行動食とアセロラジュースでお腹を満たし、コンビニ軍手で完全防備体制。扉を閉め、後を追う。笠不動平のお花畑に魅了され、つい足が止まる。

見事なウコンウツギ・コミヤマハンショウヅル・ノビネチドリ・ベニバナイチヤクソウ・ヨツバシオガマと花の量が多く、わ~っと咲きほころぶび、今更ながら「花山・岩手山」を再認識。ミヤマキンバイの残り花・オオバノヨツバムグラ・コケモモ・ハクサンボウフウ・ヨツバシオガマに彩られ、平坦地から火山灰のざらついた水はけの良いハイマツと潅木の道。

再びコマクサが砂礫に姿を現し、チシマキキョウが盛夏の訪れを知らせる。上部へ進むごとに霧雨が強くなるも空気は暖かく、この調子なら山頂へ行けそう。イワブクロの群生が見事で、梅雨に濡れ、産毛が光り、トップクラスの美しさ。水濡れにも負けず、コンパクトデジカメで何とか撮影するも、レンズの濡れ激しく、後半の写真はすべてボツ。
                        イワブクロ
画像


チシマキキョウの大株を撮影中に下方からの登山者の姿が霧雨に近づく。これ以上はもう、花撮影どころではなく、ピークハントのみと覚悟を決め、カメラを胸に収め歩き出す。タカネスミレ・コマクサ・イワブクロの花畑は横殴りの霧雨の中、目で楽しむのみ。

花柄が落ちたイワウメ。お鉢巡りの合流点着。ここで、権現様の大きな石仏を拝顔する。なるほど、他の石仏と違い異彩を放つ。
画像


ここからの山頂への道は風雨強く、なんとか飛ばされずまっすぐ歩ける限界の強風。雨粒が顔にあたり痛い。コンビニ軍手があって良かった。視界5メートル。山頂登頂済みの仙台氏と交差。
画像


AM10:30岩手山頂(2038m)を確認しお賽銭箱をチェックし、立ち止まる間も無くきびすを返し下山。この悪天候の中、親子連れ(夫婦・子供)三人と交差。「もう少しで山頂ですよ」励ましがてらにお父さんの顔を見れば、今朝の天気を聞かれた方達。小学生の男の子、よく頑張るな~。
ほうほうの体で下降すれば、何のことはない、お鉢から下は風も緩やかで、あっという間に小屋へ戻る。

AM11:00びしょぬれの小屋内で、再び仙台氏と一緒に大休止・昼食。雨具を脱ぎ、山スキーもされる仙台氏と東北の山の話で盛り上がりつつ楽しくゆっくりと休憩。
戻ってくるであろう親子連れのその後が気がかりでも、時間の経過とともに霧雨が強くなり、外も、本格的な雨と変わる。

下山となれば、ここから先は樹林帯のなだらかな道のり。

AM11:40戸締りをして出発。すぐ下で登りの数人と交差。石祠のある岩を良く見ると、ムシトリスミレが数輪、イワヒゲがかろうじて一輪残り花。思いがけない出会いに、コウシンソウの時を思い出しつつ撮影。
画像


樹林帯の下山路は、上空の霧雨風も弱く穏やかで、淡々と下る。大きなガマガエルが不器用そうに横断。一匹、手にとって見ると、確かにシロクノガマ(前足の指4本。後ろ足6本)と妙に感心する。ウソ・ホシガラスの鳴声が響く。

PM0:40コマクサお花畑地点には、雨天で花見物に変わっただろう様子の大休止のグループ2組、計7人ほどを追い越す。

雨が止み、相変わらず水はけの良い山道。良く道を観察してみれば、微妙に道が付け替えられている。相当の登山者がいるのだろう。それを考えれば、あのコマクサ畑もまだ、踏み込みが少ないのかも入れない。天然記念物の焼走りを眺め、道端のウツボグサを確認すれば、登山口は近い。
画像


PM2:15駐車場にて、仙台氏と目でお別れの挨拶。綺麗な公衆トイレと水場で装備の泥落とし。親子連れと再会。彼らは、小屋で休まず、一気の下降、焼走りやコマクサ花畑で休憩したとの事。横浜からの百名山巡りで、これで、27座目との事。百名山と聞きこちらの芳しからぬ態度にすかさず奥様がフォローを入れる。

いえいえ、人が一生懸命やることにあれこれいいません。今日の君はよく頑張ったものね。

親子連れの明日は焼山という。あさっては早池峰だそうで、山の様子を説明し別れる。
仙台氏も横浜親子も、なぜか隣接の「焼走りの湯」へ行かず。こちらはもう、ヘトヘト。初めての温泉施設・休憩を楽しみに、車を移動。

昨日の「ユートランド姫神」に似た造り(ただしこちらにブクブクはない)の浴槽、温めの「焼走りの湯」にて、じっくり入浴。湯上りに、休憩・地元のポークハンバーグ定食で生き返り。

帰路は、西根の道の駅にてお土産を買い、盛岡通勤渋滞を避け、「一本木自衛隊駐屯地」・小岩井経由の抜け道。沢内村から湯田インター・湯沢インター(通勤割引350円)。

道の駅にて六時間の仮眠。

この記事へのコメント

さすらい人
2006年07月26日 15:58
イワブクロも満開になったようですね。私の時は、葉っぱと蕾ばかりで、イワブクロのはずと探していって、ようやく咲いた花を見つけることができた状態でした。岩手山は、花もいっぱいで、下山地には温泉もあるしで、良い山ですね。気軽に行くにはちょっと遠いですけど。
2006年07月26日 17:03
さすらい人様
長話にお付き合いいただき有難うございます。
イワブクロの花がすきなんですが、コゴメグサも好きです。で、調べたらどちらも「ゴマノハグサ科」でした。鳥海山の外輪山のイワブクロも物凄い群生ですね。そろそろ北アのコゴメグサを見に行きたいです。
sanae
2006年07月27日 17:48
同じ山の直後の記録もまた興味深いですね。
あの花はまだ咲いている、あれはもう終わったみたい・・とか
同じアングルのムシトリスミレに思わず笑ってしまったり。
権現様って、分岐にありましたっけ?
ちゃんと見ていませんでした(^-^;
まろん
2006年07月30日 13:34
7月26日に岩手山へ行きました。馬返しから柳沢コースのピストンでしたが途中のイワブクロやお鉢巡り付近のコマクサが綺麗でした。コマクサは焼走りコースの群落の方がスゴイようですね。他にも沢山の花があって名前を調べるのが大変!権現様の石仏は確かにユニークですね。七合目やお鉢稜線の合流点にもありましたよ。翌27日は早池峰のハヤチネウスユキソウに会ってきました(テントミータカさんと同じルート)。片道5時間のドライブ、さすがに岩手は遠いですが満足の山行でした。
2006年07月30日 23:58
sanae様
咲いている花は同じですからね~(笑)。ついつい写真のチェックが厳しくなりますよ。私もうろ覚えで、花の名前とか間違った記述がありましたら、ぜひ、ご連絡下さい。よろしくお願いします。

まろん様
馬返しから柳沢コースでも、お花が沢山ありましたか?。では、次のチャンスに行ってみようかな・・。山は苦労しても遠くても、より楽しみが大きくて頑張れたようで、良かったですね。岩手の山は遠いのがハードルでしょうかね。