H18.8.5-6…久し振りの鹿島槍ヶ岳

梅雨明け十日の北アルプスに涼を求めて、冷池山荘テント泊。豊富な残雪と人懐こい雷鳥・変な登山者。最盛期の人気コース。立山・剱岳の素晴らしい夕焼け、展望も花も楽しめ、アイスも美味しかったね、山行記。

夏の北アルプス・テント泊第二段!扇沢駅前駐車場深夜着。車の後ろで轢かれないように並んでオカン。三時間の仮眠で、体調も良し。

H18.8.5
 朝食と装備の確認、所用を済ませ、車の戸締りにも念を入れ、AM6:20出発。快晴の空が嬉しい。AM6:40路駐も溢れる、大谷原・柏原新道口の爺・鹿島槍登山口。ぞろぞろと続く多くの入山者の列に少々気が引ける。あまりにもポピュラーなルートと時間帯、休憩を取り、扇沢の沢音に耳を傾ける。

整備され歩き易いこの道のり。重たい荷物でも歩きやすく、展望も良く、駐車場から針の木雪渓、針の木・蓮華岳と、快晴の澄み切った空。針葉樹の中、路肩に白く咲く小さなネバリノギラン。

ケルン・石畳、ポイント通過、鳴沢・赤沢岳も見え、種池小屋も見え出し、滴り落ちる汗も気持ちよく、快調に高度を上げる。水平道になると、息も整い、余裕で歩ける。
ゴゼンタチバナ・ハクサンオミナエシ・マイヅルソウ・ハクサンシャクナゲ・白黄ニガナ・キソチドリ。針の木雪渓や付近の沢筋残雪も例年になく多く、初夏の雰囲気。木陰はもちろん、ここまで高度が上がると、渡る風も涼しく、第一の目的「避暑」は達成。

小屋が見えなくなり、二箇所の雪渓の通過トラバース。ミヤマキンポウゲ・シラネニンジン・ミヤマシモツケ・ヨツバシオガマ。歪曲したダケカンバの白い幹も緑の葉が濃く、ベニバナイチゴの花。潅木帯ジグザグの急坂、交差する下山の人達、ゆっくりと登っていく。樹林帯を抜け、空に抜けた草原に飛び出る。

まだ雪が溶けたばかりの山肌。カーッと照りつける強烈な陽射し。青すぎる空。もう、日陰・雲が恋しくなる。キンポウゲ・ミヤマキンバイ・チングルマ・イワカガミ・アオノツガザクラ・クモマニガナ・ミヤマリンドウと賑々しい。コバイケイは花も無く、緑の葉を残すのみ。
花も人も賑わう種池小屋の広場着。展望がよくまだ富士山・南ア北部(甲斐駒~塩見)、常念山脈に三つ岩・水晶・薬師・白山が見える。針の木・立山剱岳は言わずもがな。真夏にしては珍しい位の遠望。

AM10:45-11:45、あまりの暑さに、いそいそと小屋に逃げ込み、バニラアイスで一息。ここは水がリッター150円(沢水ポンプアップ)。キヌガサソウを身に、外へ出てみると、雷鳥が登場。ヒナが五匹、親子共々、暫くパフォーマンスで、登山者を喜ばせるも、あまりに堂々としすぎ。雷鳥が人間にドカドカと近寄ってくる。もしかして、上高地のマガモみたいに、餌付けされちゃっているのかな?。(これじゃ、農家の庭先のチャボだ・・・・)。種池に蛙の白い卵が浮かぶ。この後、おじさんの膝の上に乗り、通過。親子ともども、あちらの草叢へ引き上げていく。

人の多さと陽射しに、落ち着いて休憩するには賑やか過ぎ。といって、小屋のラーメン900円をゆっくり食べるほどの豪遊も出来ず。もう暫く先のお気に入りの展望地まで足を伸ばす。

小屋の赤い屋根と立山剱岳の展望地にて、カップラーメンの昼食。デザートはメロン・・・がやや苦く、もう今時はスイカの季節と再認識。ペアのグリーンパトロールが「道の中央・石の上を歩け」と指導。端っこ・土手歩行は付近の植生破壊につながるから、注意の意図はわからなくも無いが、他にもっと力を入れる場所があるのだろうに。

ともあれ、今日もカップラーメンが美味しい。立山・槍穂高・目指す鹿島槍と展望がよく、冷池山荘も近く見える。今回は山頂パスの爺が岳のトラバース道の長いこと。コマクサはおしまい。ダイコンソウ・チシマギキョウ・エゾシオガマ・ウサギギク・ハクサンボウフウ・キスミレ・ミヤマクワガタ・コゴメグサ・コケモモ・イワツメクサ・タカネバラ。

そろそろ、暑さバテ、、ゆっくり大谷原の川~赤岩尾根や景色を楽しみ、粛々と歩く。展望は妙高・火打・浅間・四阿・志賀の山も展開。
              鹿島槍ヶ岳と冷池小屋が近づく(テント場は小屋より上部徒歩10分)
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PM1:30、新装後初めて訪れる冷池山荘の日陰が嬉しく、暫くボ~ッと休憩。綺麗な外トイレ(協力金)と給水、うっかりテント受付を忘れそうになり引き返し、無事手続きを済ませる。今日は、今年一番の混み具合。小屋泊300人、テント40張りの予想だそうな。年によって、盆や敬老の日とかいろいろ混雑のピークが変わるそうだが、一番は天気に左右されるそうな。ここも水がリッター150円・幕営料500円。

 PM2:00テント場着。立山剱岳の展望の良い端っこで、10番目の設営。続々とテントが張られ、夕方には間違いなく40張り。下のテラスのテントがもう少し詰めてあげれば、遅い人でも平坦地に張れたろうに・・。落日の剱岳のシルエットが素晴らしく。思いがけないドラマチックな夕暮れを堪能。
                   剱岳落日
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H18.8.6、
 あれこれ怒りを静めるべく?、朝食後、軽装で鹿島槍ヶ岳往復へ向かう。
AM4:30発、運悪く(良く?)先行団体40人の渋滞に巻き込まれ、布引山までノロノロ。おかげでゆっくりとご来光を堪能するも、昨日の夕暮れに見劣りする。

布引山山頂手前で「プッツン」我慢できなくなった中高年氏一名、登山道をはずし追い越し始めるも、石が落ちてきて周りが迷惑。

 AM5:45何のことは無い、布引山山頂をはずすトラバース道で、あっさり団体様を追い越し、快速便で、鹿島槍山頂を目指す。格段に花の量が増え、いかにも北アのお花畑の稜線巡り。ハクサンフウロ・クルマユリ・ハクサンオオバコ・アキノキリンソウ・トリカブト・イワツメクサ・ミヤマダイコン・チシマギキョウ・タカネツメクサ・イブキジャコウソウ。花の撮影は往路に、先を急ぐ。

AM6:30早足でたどり着いた鹿島槍山頂(南峰)。槍穂高も今日も良く見える。鷲羽・水晶・赤石・薬師も雪が多い。白山も白く見える。立山剣岳・毛勝三山から駒ケ岳・僧ヶ岳、白馬・白馬旭・八方尾根・カクネ里。暫く南峰で休んでいると続々と布引山からこちらに向かう人の列、
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珍しく残雪豊富な鞍部経由北峰へと逃げるように向かう。シコタンソウも咲く足場の悪い岩と砂利のジグザグ下り。

チシマギキョウ・ヨツバシオガマ・珍しいシコタンハコベ。鞍部の雪渓前着。実物を目前にすると結構汚らしい雪渓。早くもキレット小屋からの登山者と交差。ここからの北峰はあっという間の簡単な登り。
                      鞍部のチシマギキョウ
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                       ヨツバシオガマ
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AM7:00北峰から振り返れば鋭角的に見える南峰に人影多し。暫く休憩。往路の先の団代様との交差が気がかりながらも様子を伺いつつ、往路を戻る。テント場で見掛けたお父さんと娘さんペアと交差。南峰直下の岩場で10数人と交差。

AM7:30-8:00戻った南峰山頂から見渡せば、団体様が小屋へ向かっている。どうやらここまでのピストンだったらしい。真新しい小屋弁当の蓋が落ちている広い山頂の一角にて、コンロを出し朝食取り直し休憩。メニュウはいわし蒲焼缶詰・塩ゴマご飯・豚汁・味噌きゅうり・コーヒー。下界の普段食に近いので、結構美味しくいただける。

   北峰の人影が雲海の高妻・戸隠をバックにマッチ棒のように浮かび、面白い眺め。
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上空に薄雲があり、昨日より風もあり、幾分涼しい。無事、鹿島槍ヶ岳の両耳も登頂でき満足。

冷池テント場へ足取り軽く戻るはずが、花につかまり撮影忙しく、登りと変わらぬ歩行時間。
チシマギキョウとタカネツメクサの株が見事で、早くも気温が上がって暑い位の山中で涼しげに浮かぶ。
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                   タカネバラも見頃。
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トウヤクリンドウ咲き始め、テント場手前の豊富な残雪付近の花畑も、シナノキンバイ・ミヤマキンポウゲ・ミヤマキンバイ・チングルマ・ミツバオウレン・イワカガミ・アオノツガザクラ・ハクサンイチゲと咲き乱れ、通過する人々が花の多さに喜んでいる。

AM9:30テント場は残り5張りほど。軽装往復者の休憩場と化している。照りつける陽射しと風のおかげで、すっかり乾ききったテントの撤収作業は楽で、あっという間にコンパクトに収まる。やはり、夏山はこうでなくては。大分軽くなった荷物・大きくなったゴミ袋。スポーツドリンク・水分補給は怠りなく、冷池テント場を後に帰路につく。

AM10:00発、種池方面からの交差者多し。赤岩尾根へ下山する人も見える。時間切れ、今日も爺が岳山頂パス。トラバース道で元気な掛け声のワンゲル二組と交差、あ~青春の北アルプス。若い人が山を歩く姿は素敵だ。立山・剱岳に別れを告げ、種池山荘めざしズンズン進む。今日も、種池山荘は大賑わい。

PM0:00今日も小屋内でバニラアイスクリーム休憩。これから、歩きやすい柏原新道を一気の下降するので、これで休憩も最後。

PM0:30発、種池小屋前のお花畑の最後の眺めを楽しむ。眼下の扇沢駅も近く見える上下山の交差が多い柏原新道、正午なので日陰も少なく、グロッキー気味の登りの人。さすがに下山の方が足が早い。

残雪の沢のトラバース道でタオルに雪を包み冷却マフラーとする。だいぶ気持ちがいい。石畳・ケルンと道標を過ぎ、順調に高度を下げる。針葉樹林帯の落ち着いた木の根混じりの道は涼やか。

体調も良く、数組を追い越し、ぐんぐん下る。沢音が近付く登山道、モミジ坂をジグザグに下り、あっけなく堰堤に出て、すぐ先が大谷原の登山口、PM1:50。今日も客引きのタクシーが数台待機。

扇沢駐車場にて簡単な荷物整理、ハンドルを握る。

昨年6月に新装・豪華設備となった元大町市民浴場、今は「上原の湯」¥500の空いている温泉入浴。渋滞を考え帰宅を急ぎ、余った行動食でしのぎ、今回は蕎麦はなし。明科町・青木峠・浅間サンライン・佐久インター入り。PM6:30渋滞回避に横川のSAレストランで五目そばとビフテキの夕食、長野道の渋滞無くなり、北関東道経由、無事帰宅。

この記事へのコメント

2006年08月10日 13:48
もう10年近く前になりますが、足弱の妻を連れて同じように扇沢Pにテン泊し、柏原新道から冷池山荘泊鹿島槍南峰まで登りました。
柏原新道の手入れの素晴らしかった事、冷池山荘が汚かった事を懐かしく思い出します。
冷池山荘は新装なってきれいになったようですね。いずれまた登りたいと思いつつ、数年を経ております。
2006年08月10日 18:33
昔の冷池山荘、新越山荘も泊まったことがありますよ(マズイ!年がばれる??)。

今の種池山荘・冷池山荘、綺麗になって様変わり・サービスが良くなってビックリしますよ。(アルバイトのお姉ちゃんは可愛いし)。天気が良ければ、種池山荘テント泊でもずいぶん楽しめますし、ゆっくりしたい時はそんな事もしてきました。あの界隈、立山剱岳の眺め、ポイント高いですよね。
よぼ爺
2006年08月15日 17:06
何時も行動力と体力の凄さに驚きながら、また植物や山の知識に感心しながら見させて頂いて居ります、所で、柏原新道残雪?、実は9月10日鹿島槍登頂予定してますが、アイゼンは携行しないで大丈夫でしょうか?、コメント御願い致します、それと、当日の同行者のお嬢さんが冷池でバイトしてます、もしかしてその可愛いお嬢さんだったりして・・・。
2006年08月16日 18:17
よぼ爺様
今、北アから帰ってきました。北アは営業小屋も登山道も完璧に整備されているので楽です。
登山道の様子、取り急ぎご連絡します。アイゼンは必要ありません。9月10日鹿島槍登頂は静かそうで、展望も秋空でますます良さそうですね。寒いでしょうから、登頂時には、防寒用具が必要でしょうね。
よぼ爺
2006年08月17日 09:31
ご多忙の所有り難う御座いました、今回は女性を含めて初心者が2名居りまして、多分軽登山靴と思いますのでお手数をお掛けしました、総勢4名、扇沢5時出発、冷池まで10時間で計画してます、一応早朝気温は0℃~10℃を予想して準備させて居ります、有り難う御座いました。
2006年08月17日 16:18
よぼ爺様
どういたしまして、秋口なら、人出も一段落でゆっくり楽しめますね。慎重な計画のようですし、存分にお楽しみ下さい。充実した山行となられますよう応援してます。
2006年08月21日 11:13
この週末、鹿島槍ヶ岳に行ってきました。皆さんのおっかけをやっているみたいですが、ブゴグの影響ですね。お盆も過ぎて、登山者も大分減ったようですね。
テントで1泊2日には良いコースですね。登山道上には、軽登山靴でしたが、特に問題になるところはありませんでした。
テントミータカさんは、夏山開始時に登りましたが、今回はトウヤクリンドウ花盛りとなって、夏山の終わりも近いことを告げていました。
2006年08月21日 12:43
さすらい人さま
相変わらず足色衰えず(笑)、お疲れ様でした。そうか、稜線はもうトウヤクリンドウの季節・・・。あっという間の北アの盛夏でしたね。テント内で茹で上がるのもほんのひと時でした(ちょっと寂しい)。気温も一気に冷え込んできたでしょうか??。
白馬も稜線はトウヤクリンドウ満開でしょうね。こちらは、そろそろ雪倉・朝日を歩きたいです。
よぼ爺
2006年08月22日 10:23
さすらい人様、テントミータカ様、
情報有り難う御座いました、皆様のお陰で、安心して行って参ります、前回を調べましたら94年9月25日、もう北アルプスも初冬、風速5m気温は0℃、頂上で簡易テントに入って無線をやって居りましたら、電波出力が弱り、調べたら湿気を含んだ西風で、2㎜程のアンテナ素子が霧氷で1㎝ほどになってしまった事思い出しました、私の登った百名山で青空の写真のない山の登り直しの最後です、何とか晴れて貰いたいです。
2006年08月22日 13:45
よぼ爺も「百名山ホルダー」でしたか。凄いですね、全国をまたに駆けて。
私の家人さんと同年代ですよ、尊敬します。

 以前、光の小屋に同泊の氏が丁度、百座目ということで、ワインをよばれた事があります(下戸なんですが、お祝いなので)。氏に次の目標を訪ねると「雨で展望が判らなかった山を登り直したい」と言うことでした。(日光白根とか・・)
よぼ爺のお話を聞いて、そのことを思い出しました。
2006年08月27日 05:18
23~25日鹿島槍ヶ岳に行って来ました。
テントミータカさんの行かれたときの、種池「蛙の卵」は、おたまじゃくしになってましたです。
2006年08月28日 15:51
ぽぽ様
おたまなら、ボウフラを食べてくれますね!!!。鹿島槍もさることながら、新越往復されるぽぽ様に、とても親近感を持ちます。あの界隈、独特の景色で、私も大好きなところです。
2006年09月11日 14:19
皆さんのお陰で、青空の鹿島槍に出会う事が出来ました、また、ホントにバニラアイス美味しかったです、結局行き帰りに・・・、同行の若くない仲間も大喜びでした、多分気圧が低いのでその分膨らんで口当たりが良くなる?、こんな事考えながら・・、有り難う御座いました。
2006年09月11日 14:50
よぼ爺様
お帰りなさい。展望にも恵まれ、ご無事で登頂、真に喜ばしい事です。アイスの味も格別のようですね。これからも、ご自愛の上、楽しい山行が続けられますよう、応援します。