11/29-30、静かな秩父往還@歴史街道を歩く、詳細。

 
 
 2008(H20.11.29-30)…4年ぶりの秩父往還(ちちぶおうかん)。国道140号線(彩甲斐街道)「黒文字橋くろもじばし」から雁道場(がんどうば)雁坂小屋まで赤線引き。



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・・・お~っ!久しぶりの文章主体山行記事だ~(笑)

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 (ネット情報より)
 古くは景行記にも日本武尊が東征のおりに雁坂を越えたと書かれ、峠を意味する「坂」で呼ばれていた事から、雁坂路は東西を結ぶ重要な古道の一つであったと伝わる。鎌倉時代には鎌倉街道の一つに組み入れられ、甲斐と武州を結ぶ軍事的道路とされていた。更に時代が下がると武田信玄も棒道と呼ぶ軍事道路の一つに加えて管理。江戸時代には秩父往還(ちちぶおうかん)と呼ばれ、秩父の三峰神社や秩父神社への参詣路として、或は山梨の繭商人達が秩父の山奥の繭を運び出した街道だったと伝わり、いつの時代にも重要な峠路であった。

 雁坂峠への秩父側のもう一つ登路、「黒岩尾根」は近年の地図には車両の通行が不可能なままに、国道140号線として長い間記載されていた事と、針ノ木峠、三伏峠と共に雁坂峠が「三大峠」にも数えられて、峠越えの自転車の若者が険しい山路に迷い事故に遭った事もある。平成に入って山梨と秩父とを結ぶ観光道路が峠の下をトンネルで抜けた事で、古くからの峠路を利用される人は更に乏しく、アプローチの林道の距離や尾根の長さから山登りのハイカーも尾根縦走の中継地点として雁坂峠を通過する方が多いだろう。

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 ※4年ぶりの秩父往還。前回は川又からで、積雪ラッセル&時間切れ、地蔵岩展望台まで。黒岩尾根は翌年歩いて、地蔵岩展望台~雁坂小屋間の道がまだ未踏。久しぶりに山中避難小屋泊で歩く。



 2008(H20).11.29(土)曇り時々晴れ

 

 AM7:45標高874m国道140号線、「黒文字橋(くろもじばし)」脇に駐車。出発。歴史ある道とはいえ人気(ひとけ)のない山域、鳥の声が聞こえにくくなるのは悲しいが、念のため熊鈴を鳴らして入山。

 緑ゲートの作業舗装路入り、路面の落ちたモミジが朝日に光る。
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 車道にしては急坂ジグザグ道、暫く歩き、AM8:08舗装路を離れ「雁坂峠」道標のある山道入り。

 車のエンジン音が時々聞こえてくる。それ以外落ち葉を踏みしめる音。アセビの小さい木が点々と生える。ジグザグ繰り返し高度を上げる。

 「人工植栽地・秩父演習林、東大農学部」看板。薄暗い杉植林に変わる。木の幹に鹿の食害跡。

 鹿の足跡を追うように、笹と杉植林の中をジグザグしながら高度を稼ぐ。雪が出てきた。

 森の隙間から空を覗く、空は青いが雲が多い。間伐材が転がっている。

 AM9:15標高1298m雁道場(がんどうば)先、秩父往還と合流。見覚えのある分岐点着。道標には熊の破損跡。

 雪面にモミジの茶色の落ち葉、鹿ウサギの足跡。先行者の足跡。

 カラマツの二次林に入る。しばらく登ると西側の樹林が切れ、北西の稜線が顔を出す。武信白岩山~赤沢山の尾根。白泰山も懐かしい。

 広葉樹が入り込み、ササが樹床に繁茂して密生藪となっている。笹を縫うようにジグザク道が続く。

 AM9:45標高1415m「人工植採地、昭和17年、東京大学農学部」看板。何時の間にか車の音は止んで、カラ類の地鳴きが聞こえてくる。

 標高1440m道に積雪数センチ、先行者の足跡。大きな熊の足跡!なんと立派に育った成獣。「雪が降り出すと熊は穴に向かう」とも言うが、念のため鳴らしておいた熊鈴、役に立っていたのかも。

 熊の足跡、笹に消える。

 AM10:10「1500m標識」、曇天の空、武甲山の三角シルエット。

 ブナ・ミズナラの大木が点在。看板には「ミズナラの結実の遺伝特性試験(1993~)」とあり、中味を要約すれば「成り年、不成り年があって、小動物によって運ばれ成長した子木もまた同様な結果をもつ、これが兄弟で同調するのか、母樹の遺伝子によるものなのか、気候等に影響されるのか、調査している」そうな。

 秩父らしい原生林の雰囲気が良くなってきた。

 AM10:30「1600m標識」、「ツンダシ峠まであと一息だ、あなたも私もはいつくばって登るんだ」表記の三角看板。

 AM10:52-10:55突出峠(つんだしとうげ)、広場、百葉箱もある。旧大滝村の秩父往還の説明板、東大農学部秩父演習林の説明板。突出峠(つんだしとうげ)とあるのは、秩父から急登を上ってきて尾根に突き出た所を言うのだろうか?。峠という雰囲気はない。単なる道の途中の広場。「川又5.5キロ/雁坂小屋5.3キロ」標識、ここまでで峠まで半分、標高差で800m歩いたことになる。

 ここからの樹林帯が素晴らしい、ダケカンバ・ミズナラの巨木。コメツガ、カエデなど種類が多い。うっすら積雪に木洩れ日がさし、森林浴も気持ちがいい。ダケカンバの密生する小木、これもいい。

 道も雪で真っ白に変わる。積雪10センチ。爽やかな気分に浸って「樺小屋」まで、ほぼ水平移動。

 AM11:20「川又6.0キロ/雁坂峠5.8キロ」標識、幹に鹿の食害防止の巻きスカートがアチコチ。

 AM11:45標高1750m演習林黄色い看板「18番」、東大演習林に入る。

 太い倒木にスギゴケ、雪が積もって小さなクリスマス。

 AM12:00「1800m標識」、帰路の先行単独中高年氏と交差、挨拶。「だるま坂」看板までで引き返してきたそうだ。

 まもなく若いダケカンバ林、天然のカラマツ大木が点在する明るい広場、AM12:04標高1810m屋根の積雪で白い「樺小屋」着 周囲の積雪10センチ。小屋の造作は「柳小屋」と同じ。

 「雁坂峠4.5km、川又5.6km」道標。登山図の看板から雁坂小屋まで、ここから2:35の地点らしい。

 外には三枚の案内板、1枚は森林植生、2枚目はルート案内、3枚目は樺小屋付近の主な植樹。看板文章に「一帯は1959年の伊勢湾台風で未曾有の森林破壊が起こった。そして、その後芽生えた成長速度の速いダケカンバが、破壊された一帯に、樹林を形成しつつある、そしてダケカンバの根本にある小さいコメツガやシラベが大きくなって森林が蘇るには数百年かかる」とか。

 外の豊富な柴を集め、資材調達で無事にストーブ点火。初め室温2℃の小屋も、全体が暖かくなりすっかり落ち着く。静かな夜、星空が冴え、夜は更ける。
 今シーズン最初の出番、デジタル温度計カイロ。ロウソク4本灯りの夜、外気温最低冷え込みマイナス2.2度、小屋内プラス2度。

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 2008(H20).11.30(日)晴れ

 AM7:09標高1800m朝日が差し込む、日帰りピストン装備で雁坂小屋めざし出発。

 AM7:54「だるま坂」看板
 「ご苦労様です。長い雁坂峠への道もこのだるま坂が最後の登り坂です。この先300m右側に地蔵岩展望台入り口を過ぎると小さな登降を繰り返す巻き道となります。景色が広がり前方、黒岩尾根の肩に雁坂小屋が見えてきます。ご安全に」「だるま坂」。こういう道標やら案内板があると楽しい。

 ここまで、昨日の単独氏のトレースあり。日陰で確かに雪が硬い。底の硬い登山靴でなければ軽アイゼンが必要かもしれない。

 登山道は稜線を東に巻き、小沢やガレ場を通り、小さいアップダウンを繰り返し、雁坂小屋へ向かう。

 AM8:00標高1985m「秩父山地緑の回廊」看板

 AM8:10地蔵岩展望台分岐。標識「川又8.1キロ/雁坂峠3.2キロ」表示。地蔵岩の展望は帰路の楽しみにとっておき、先へ進む。

 AM8:15標高1995m岩場、桟橋。岩にツララ。雪に埋もれたトラバース道。ウサギリス鹿の足跡と鹿の黒豆。

 足首まで雪に潜るが、乾燥した雪なので蹴飛ばして歩けるので支障なし。

 東側が開け黒岩尾根の左に独特の形をした武甲山が現れる。秩父の街並が左手に見える。奥に浮かぶは、筑波山加波山。

 道なりにアセビの木、今度は20mほどのガレ場だが、鎖場・足場が確保でき、ここも安全に通過。

 着雪の雁坂嶺山肌を巻くトラバース道は、意外なことにカラマツの植林地。カラマツの成長はかなり遅い感じがする。
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 AM9:00標高1965m大きな滝状の流れ、雁坂嶺を源頭とする豆焼沢。雁坂小屋の取水口もある、ここから約1km引いていく2本のホースが走っている。ここから、数センチ雪に埋もれた古いトレースが峠小屋のほうから伸びてきている。有難い、これで安心材料が増えて気楽に歩ける。

 AM9:15標高1975m両神山の岩尾根の端、採石山の叶山が見えてきた。

 雁坂小屋が見えてからのトラバース道歩きがとても長く感じる。

 原生林の中、最後は小屋の水場へ飛び出た感じで小屋が目前に出てきた。

 AM9:30-10:12標高1960m、雁坂小屋。本館屋根の雪が解けかかって庇が面白い造形。
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 樺小屋経由標識は「川又9.5キロ」表示、黒岩尾根の標識「豆焼橋まで、8.2キロ」。
 もう一つの秩父側の登山道、黒岩尾根(旧地図では国道表示)から来ると、どうしても通らなくてはならないのが、この小屋の国道便所。なんと、登山道が便所の中を貫いている。なかなか興味深い風景だが、夏場は臭気でゆっくり眺めてはいられず、息を止めダッシュで駆け抜けるそうな。

 懐かしい思いで、トイレやテント場付近ベンチを散策。付近の積雪10センチ。

 主脈稜線の山肌原生林が白い。日光連山浅間山は雪雲の中。小屋脇のベンチにてテルモスの紅茶と行動食で休憩。

 小屋の営業期間は4月下旬~11月下旬。収容人員は約150名。青いトタン屋根の建物が数棟。小屋そのものは埼玉県で建てたそうで、管理人さんは秩父の川又にある扇屋山荘から管理を任され、、管理人さんは常駐しない。冬季は無人で一部開放している(素泊まり料金は郵送払い)。

 通常ならば、好展望の雁坂峠へピストンするのだろうが、時間切れ&主目的を果たして満足なので、ここから往路を戻る。 

 地蔵岩展望台までの3.5km間のトラバースは、数カ所土砂崩れの部分を桟橋で横断、冬季はかなり危険な部分であり、岩場も多い。これ以上の積雪・凍結時の通行は難易度が増すだろう。

 のびのびとした和名倉山の稜線、火事場跡が白い。東仙波・西仙波からの長い稜線。

 AM11:30標高1995m地蔵岩分岐点に戻る。ザックを置いて、展望台へ向かう。

 積雪でもなんとなく道が判り、シャクナゲの群落コメツガの原生林の中を進む。
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 AM11:35地蔵岩展望台。雪の積もった岩場、見下ろす断崖から落ちそうなので木につかまって慎重に展望を楽しむ。
遠望の高山は雪雲に遮られてイマイチだが、気持ちの良い眺望が迎えてくれた。甲武信ガ岳方面へ続く稜線、甲武信ヶ岳・三宝山の独特な地味針葉樹に着雪で白い山並み。
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 地蔵岩分岐に戻り、小屋ヘ向かう。

 「だるま坂」から急坂、尾根に出る。針葉樹林から広葉樹の森に入る。

 朝よりも幾分雪が解けた道、落葉のじゅうたんの道、濡れ落ち葉で滑りやすい道を慎重に下りながら、使った薪分の枝も引きずって、樺小屋に戻る。

 AM12:08-PM1:11標高1800m樺小屋にて、ストーブの消火を再確認、昼食。
 荷物をまとめ、清掃戸締り確認、予定よりも遅れ気味の出発時間に気ぜわしく、小屋を後にする。

 PM1:30標高1655m「突出峠つんだしとうげ」広場着。多少急な下りになる。

 昨日の熊の足跡と再会。どんどん降りていく。

 PM2:06-15「雁道場(がんどうば)」、黒文字橋分岐にて休憩。

 杉植林のジグザクの急坂下り。舗装林道に出る。

 PM2:54標高 874m「黒文字橋(くろもじばし)」駐車地着。二日目は誰にも合わず。

 駐車地にて荷物の整理、帰路は秩父市内の石臼引き新蕎麦を楽しみに麓運転。早めに帰宅できそうなので温泉入浴無し。蕎麦を食べ、熊谷市内で少々渋滞。大河ドラマ「篤姫」に間に合って、無事帰宅。







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この記事へのコメント

2008年12月05日 14:04
お久し振りです~(^-^)
猫ちゃんのかっわいい(*^-^*)イラスト、ミータカさんが描いたの?! 
すごい上手~。
山も、どこの地域かわたしには分かりませんけど、いい山行してますね~(^_-)-☆ 冬の真っ白い山は手強いけど、きれいで好きです(^-^)
年末で気持ちだけは忙しいけど体は暇(^-^;; 
お互い、風邪引かないようにしましょ(^-^)/~~~~
2008年12月05日 17:59
みけ様、ご訪問・コメント戴き有難うございます。
 言われてみれば?お久しぶりですね~(笑)。私も柿を皮毎まるかじり平気ですよん。年内の本格的なお泊り山は、あと一回の予定です。年末年始は別の用事ができるかもしれませんので。
 大掃除を始めまして本棚を整理して出てきたのがこのイラストです。大掃除の醍醐味ですね(笑)。これを書いていた頃の今の自分の姿は想像もつきませんでした。・・・ああ、そうだ、そうじ掃除と・・・。
 今夜から、日本中が真冬並みの寒気に包まれるそうです。又、山に雪が積もりますね。みけさん、今年も元気にスキーをたしなまれる為にも、ご自愛下さいね。